第114回運営委員会
5月4日に「関西STS連絡会」第114回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。
■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:5団体)
_自立支援センターOSAKA(大阪市) _伊良原淳也(関西STS連絡会)
_NPO法人「自立生活センターやお」(八尾市) _NPO法人「自立生活センターFREE」(吹田市)
_い〜そらネットワーク(大阪市)


【議 案】

■ 資料関係:

@『《関西STS》移動制約者の外出支援/福祉・交通の統合主張』(2013.3.25 東京交通新聞)
関西STS連絡会(伊良原淳也代表)が16日、北区の大学コンソーシアム大阪で移動制約者の問題を多角的に捉える「2013年新春セミナー」を開催。関係者約50人が出席した。
 大阪大学猪井博登助教「パーソントリップ調査からみた移動制約者の外出状況」を解説したほか、関連団体が取り組み状況や課題を報告した。猪井氏は「移動制約者の外出支援は交通施策か、福祉施策か」と問題提起したうえで、10年度に国交省などが実施した「第5回近畿圏パーソントリップ調査」を独自に分析した結果を説明、福祉・交通の統合を主張した。
 調査では「公共交通機関で利用できない」と回答した人が少なくとも全体の0.7%近く、「大阪府内では5、6万人にのぼる。1有償団体で300人輸送しなければならない」と数値を重視。高齢者・障害者手帳所持者・要介護者それぞれに共通し、「外出する人としない人の差異が大きい。支援が漏れ落ちて外出できない人が増えていく」と指摘した。
 東日本大震災後、宮城県石巻市で災害移動支援を行う「Rera(レラ)」代表の村島弘子さんが報告し、「連携」の重要性を強調した。関西STS田村幸二氏は「大阪市福祉有償運送運営協」に提出した要望書(昨年6月)の回答がきたことを報告した。
 要望内容は、▽迎車・回送料金▽セダン車の使用▽車両写真の提出不要▽適性検査表・運転記録証明書提出の見直し―など。回答で大阪市は、迎車料金・セダン車の利用は協議会の承認によるとしたが、他は安全運行の確保や管理面から認めない旨を示した。」

A『《交通政策基本法案》災害対策の記述追加/西脇国交省総政局長が就任記者懇で』(2013.3.11 東京交通新聞)
国土交通省の西脇隆俊総合政策局長は6日、就任に当たり専門紙記者会と懇談し、国会提出を検討している「交通政策基本法案」(仮称)に言及、昨年の衆院解散で廃案になった交通基本法案の条項を見直し、災害対策などの記述を追加する考えを明らかにした。「交通基本法案の提出は東日本大震災の発生前だった。被災現場で起こったことを踏まえ、中身を充実させていく」と述べた。
 交通基本法案には鉄道、バス、タクシーなど交通機能の理念や責務、取組みを規定。2011年3月8日に上程されたが、大震災や政局の影響で継続審議を繰り返した。今通常国会では政権交代も背景に、法律名を変更した上、再提出を「検討中」とする優先度が低い扱いになっている。
 西脇局長は「交通基本法案には災害の部分が入っておらず、提出後の2年の間に政党や関係者の中でいろいろな意見が出てきている。中身を精査し、深め、もう一度準備することになる」とし、審議会・検討会の再開には「一からやり直す訳ではない。現段階で会の立ち上げは考えていない」との姿勢を示した。
 当面の重点課題として、同局長は、@大震災の復旧・復興、A景気・経済、B公共インフラの老朽化――を揚げ、「被災地では道路などインフラの整備が進み、次はまちづくりと住宅の再建が中心になるだろう。民間の活力を生かし、住民が復興を実感でき、展望が持てるよう、行程の“見える化”も考えたい」とした。
 バス・タクシーの運行や車両取得に補助金を出す「地域公共交通確保維持改善事業」にも触れ、「300億円の予算が確保できる。きちんと活用して施策を進めたい」と述べた。」

B『NPO法人全国移動ネット 厚労省陳情報告書』(2013年4月26日14:00〜15:30、於:厚労省合同庁舎)
◇参加:全国移動ネット(河崎、伊藤(み)、伊良原、遠藤、谷口、高松)
◇応対:社会・援護局障害保健福祉部(増田、奥貫)、老健局振興課(松山、山田、柳)
◇陳情内容:『移動困難者の円滑な移動・外出の確保に関する陳情書』
【障害者総合支援法関係】

1.地域生活支援事業の一つである移動支援事業について、市町村の詳しい実施状況を把握・開示し、個別給付化を検討すべきです。
2.移動支援事業について、通勤・通学(通年かつ長期にわたる外出)への利用制限が撤廃されるよう、基準等の提示を求めます。
3.移動支援事業について、車両を使用した支援の事業者の育成を推進すべきです。
4.行動援護・同行援護の提供事業者が増えるよう、従業者資格の緩和及び、事業者育成等の支援をすべきです。
5.知的障がい児・者について、余暇活動や外出先での介護を主目的とする場合は重度訪問介護を、移動に特化した支援は移動支援事業を利用できるよう区分けを明確にすべきです。
【介護保険サービス関係】
6.乗降介助のほかに院内介助や外出先での介護を含めた、包括支払方式の「通院等移動介助」の創設を要請します。
7.現行の「訪問介護」について、院内介助が必要であっても、身体介護の適用が認められない市町村の運用を是正すべきです。
8.現行の「通院等乗降介助」について、複数か所に通院した場合は、それぞれ1回の算定を認めるべきです。
【地域包括ケアと介護予防・日常生活支援総合事業関係】
9.日常生活支援事業のサービスメニューとして、移動サービスを含めた具体的な例や事例集、Q&A集を作成することを求めます。
10.介護保険の対象であるかないかに関わらず、移動困難な高齢者を対象とした外出支援について、補助金制度や数値目標、普及啓発等の推進施策を講じるべきです。また、現行の制度・施策で該当するものがあれば示してください。
《全国移動ネット事務局:総括》
 今回の回答の一つひとつに見るべきものはなかったが、高齢者施策としての「移動」について、介護保険給付ら地域支援事業に大きく転換していく流れをとらえて取り組んでいくことが必要であること。また、厚労省への取り組みの足がかりとしての第一歩を示すことが出来た。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)5月度〜の「運転者認定講習会」の開催
 ◎5月20、21日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎6月17、18日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎7月22、23日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎8月19、20日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎9月16、17日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)

■次回運営委員会:6月1日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所