第87回運営委員会 ■8月7日に「関西STS連絡会」第87回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。 ■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:8団体)
【議 案】 ■ 資料関係: @『《市民レベルでセミナー開く》移動権、生存権として確立を』(交通新聞2010.7.8) 「国土交通省が来年の通常国会への提出を目指す交通基本法で、柱の施策となる「移動権保障」を市民レベルで考えるセミナーがこのほど、東京都内で開かれた。障がい者・高齢者輸送、過疎地輸送を手がける自治や団体の全国機関「全国移動サービスネットワーク」が主催したセミナーでは、自由に移動できる権利を生存権の1つとして保障する動きが世界規模で広がりつつあることが紹介され、新法への期待が語れた。 交通基本法の成立に期待 東京都世田谷区に本部を置くNPO法人の移動ネットは1998年に活動開始。先に国交省の交通基本法検討会に出席して、福祉輸送を地域の基礎インフラとして国が支援強化するよう求めた。道路運送法で福祉有償運送または過疎地有償運送と呼ばれる福祉輸送や過疎地輸送は、昨年3月末時点で全国700地域以上で実施。福祉という視点から、事業者は社会福祉協議会やNPOに限定され、タクシーのような事業用車でない一般乗用車を利用できるほか、営業用2種免許を待たない一般ドライバーも運転できるなど、一定の規制緩和が図られている。しかし、全般に経営は厳しく参入と撤退がくり返されている。 移動ネットの通常総会に合わせたセミナーは、交通基本法に連動した「今こそ移動保障を実現しよう」がテーマで、基調講演は障がい者団体・DPI日本会議の尾上浩二事務局長が担当。小学校は養護学校、中学校は地域や仲間の支援で普通校に通学した同事務局長は、「初めて友達の助けを借りながら、レコード店に買い物に出かけた日の感激は今も忘れない。あの日から人生が、生活が一気に広がった。そのことが自分自身、交通や移動を考えるきっかけになった」と、障がい者にとって移動の自由が大きな意味を持つことを強調した。 障がい者団体の代表として政府の会合や国際会議に数多く出席する尾上事務局長は、2006年の国連総会で採択された「障がい者の権利条約」に盛り込まれたアクセシビリティーの考え方が交通基本法の移動権保障と共通することを指摘。「国は障がい者基本法の抜本改正や総合福祉法の制定など障がい者自立に向けたさまざまな法制度整備を進めており、交通基本法もそうした流れの一環ととらえられる」と新法への期待を示した。 パネルディスカッションには、長野県南西部の中川村で過疎地有償運送のデマンドバスを担当する同村総務課交通防災係の荒井耕一職員がパネリストとして出席。「従来は高齢者が病院に通院する日には家族が会社を休むなど、交通不便な過疎地ならではの苦労があったが、デマンドバスには年間延べ1000人超の利用があり、高齢者に喜ばれている。既存のバス・タクシー事業者からは「営業妨害だ」の反対もあったが、粘り強く理解を求めた」と苦心談を語った。」 A『《交通基本法」最終まとめ案》NPOは道運法廃止提起』(東京交通新聞2010.7.28) 「日本バス協会、全国ハイヤータクシー連合会など自動車各団体は22日までに、国土交通省の「交通基本法」制定・関連施策の検討に向けた最終取りまとめ案「基本的な考え方」に対し、それぞれ意見を提出した。NPO全国移動サービスネットワーク(中根裕理事長)は住民・利用者本位の制度設計と「道絡運送法の廃止」を提起した。 国交省は「移動権」の保障や地域公共交通の維持・再生・活性化、地球環境・観光の視点などをベースに同法検討最終案を6月22日に公表し、7月22日まで一般意見(パブリックコメント)を募集していた。各団体は法制化自体には賛同している立場で、前回の「中間整理」の際のパブコメに肉付け、詳述する形で提出した。 全タク連は「ドア・ツー・ドアの面的サービスに24時間対応できるタクシーの存在が必要不可欠。意義、位置づけを明確に」とあらためて強調。ユニバーサルデザイン化に向け「採算性や市場性が課題のため、車両開発・導入に国の積極的な支援が必要とした。また、法の「共助」「公助」の考え方には「あくまで公共交通の維持・充実を公助により図ることが第一義で、明確化を」と求めた。エコカーの普及にもタクシーほか公共交通を優先するよう要望した。 自家用車有償団体を束ねる全国移動ネットは「最も大きな問題は道路運送法」と挙げ「地域交通を利用者本位で再編するには現状、程遠い運用が続いている。道運法は例えばタクシーを基準に規定され、福祉輸送限定事業や有償運送は利用対象者、対価といった点でニーズに合ったサービスが妨げられている。基本法制定を機に廃法にすべき」とした。「地域主権」戦略の地方への権限移管問題にも触れ、「地域交通の責任と判断は市区町村が望ましく、バス・タクシーを含め国の許認可権限を地方に移すぺき」と訴えた。財政措置について「交通企業への支援だけでなく利用者にも直接支給されるべき、「共助」に関し「市民の助け合い活動の視点を盛り込むべき」と唱えた。 日バス協は運行への配慮や車両の購入・開発に対する助成を引き続き求め「自家用と公共のベストミックスの再構築では、車を持たない人、車を購入できない“経済的弱者”にも言及を」と提言した。地域の「協議会」に補助金を一括交付する方向には、「交通政策のノウハウを持つ国が積極的に、地域ごとの機能に差が生じないよう、公共交通の維持・整備に使うこと」と要望。高速道路料金政策も取り上げ「自家用への優遇はやめ、高速バスがより多くの人に利用しやすくなる道路整備・料金施策を構築してほしい」と訴えた。」 ■ 報告ならびに今後の課題討議:
(1)2010年度 各・運営協議会の動向の点検 ・泉州ブロック運営協議会:(7月30日) ・北摂ブロック運営協議会:(9月27日) ・河北ブロック運営協議会:(10月開催予定) ・大阪市運営協議会:(10月開催予定) ・中部ブロック運営協議会:(10−11月開催予定) ・枚方運営協議会:(?) ※運営協議会の公開化と議事録の作成・開示を!! ■篠山市職員OBが福祉有償運送(NPOささやま)を起ち上げ!! (運営協議会に注目) (2)7月度〜の「福祉有償運送・運転者認定講習会」(於:ウェルおおさか)の開催 ◎ 9月13、14日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市) ◎10月25、26日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市) ◎11月15、16日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市) ◎12月13、14日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市) (3)福祉有償運送「運行管理者及びインストラクター研修」(於:A’ワーク創造館)の開催 ◎10月30日(土)/日常生活支援ネット・関西STS連絡会「運行管理者&インストラクター研修」 ◎11月25日(木)/日常生活支援ネット・関西STS連絡会「運行管理者&インストラクター研修」 (4)「四国地区移動支援ネットワーク交流会」の開催 ■さわやか高知/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(高知市)(9月4日、於:高知市) ■四国地区移動支援ネットワーク交流会 ◎日時:9月25日(土)14.00〜18.00 ◎会場:大歩危祖阿波温泉「あわの抄湯」(徳島県三好市池田町) ◎主催:発起人会 ・NPO法人 地域教育福祉会花さき山・笠井則男(香川県) ・NPO法人 さわやか高知・片岡朝美(高知県) ・NPO法人 移動ネットおかやま・横山和廣(岡山県) ・NPO法人 日常生活支援ネットワーク・柿久保浩次(大阪府) ◎内容: ・14.10〜15.00 基調講演「移動支援の現状と課題」 柿久保浩次 ・15.00〜17.00 参加団体グループ自己紹介・意見交換 ・17.00〜17.30 中四国移動支援セミナー実行委員会 ・18.00〜20.00 懇親会 (5)「関西STS連絡会10周年記念イベント」の企画 |