第88回運営委員会
9月4日に「関西STS連絡会」第88回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。

■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:7団体)
_NPO法人 障害者生活支援センター「ステップ21」(茨木市) _NPO法人「自立生活センターやお」(八尾市)
_NPO法人「自立生活センターFREE」(吹田市) _NPO法人「寝屋川市民たすけあいの会」(寝屋川市)
_NPO法人「守口送迎」(守口市) _い〜そらネットワーク(大阪市)
_M・Y(箕面市)


【議 案】

■ 資料関係:

@『《都内》NPO更新 協議調う/各地で福祉有償運営協』(東京交通新聞2010.8.9)
「都内で、道路運送法79条登録の有償運送団体が更新期を迎えているために、2日に練馬、4日に世田谷、5日に渋谷・新宿など10区共同の福祉有償運送運営協議会が相次いで開催された。世田谷区福祉有償運送運営協は同区役所で本年度第1回を開催。タクシー券対象の身障手帳所持者5154人在宅要介護度3〜5の8989人を合わせた1万4143人の移動制約者が存在すると推計。彼らが月1回外出した場合、年間33万9426トリップの需要が見込める。これに対し、供給力は▽区車いす用タクシー補助券契約車両86台が15万4800トリップ区リフト付タクシー1台が592トリップNPO有償運送が2万8622トリップ計18万4014トリップに留まり、「移動制約者が外出する福祉移動サービスの供給量は圧倒的に不足している」と確認し協議に入った。
 今回は、NPO法人4団体の登録更新と新規NPO法人1団体の登録申請について協議が調った。

世田谷区の更新NPO法人の概要
法  人 NPO法人「S」 NPO法人「SK」 NPO法人「T」 NPO法人ハンディ
キャブを走らせる会
基本料金 …… …… …… ……
加  算 …… …… …… ……
実車時間 20分 19分 30分 29分
出庫帰庫 43分 46分 78分 54分
実車距離 3.3` 3.7` 5.3` 6.7`
出庫距離 7.9` 9.7` 12.2` 13.8`
利用料金 1712円 1094円 2384円 1363円
※実車時間以下の項目は今年5月分の平均値

 新規NPO法人「K」の内容は、基本料金 ……、加算 ……、迎車両金300円、乗降介助料200円など。杉並区の運営協でも同様の申請を行い7月に了承されている。5団体とも料金の算出方法は、出庫〜帰庫。新規団体の登録が完了すると世田谷のNPO法人は11団体となる。更新団体のハンディキャブを走らせる会の鬼塚正徳氏は発言し「運営協は単なるチェックの場ではない。登録NPO団体の活動を関係者が評価し、移動に困る利用者にとってどう地域を変えていくかを議論する場であることを再認識して協議を」と注文した。
 2日の練馬運営協ではNPO法人「N」の登録更新と、新規NPO法人「F」の「基本料金 ……、加算 ……、迎車両金300円、介助料200円など」、NPO法人「I」の「出庫〜帰庫の料金算出」について、次回運営協で妥当性を確認する方向だ。」

A『《国交省》バス・タク許認可権限維持/有償運送、自治体に移譲』(東京交通新聞2010.9.6)
国土交通省は「地域主権戦略」の柱となっている地方出先機関の改革をめぐり、1日、自治体に移管できる業務・権限の範囲を「自己仕分け」した結果を公表した。自動車分野では、NPOなどの自家用車有償旅客運送(白ナンバー)について「希望する市町村に権限を移譲する」との方針を打ち出した。バス・タクシー・トラック事業(青ナンバー)に関しては「安全の確保など引き続き国が実施することが必要不可欠」とし、許認可規制・監督権限を維持する姿勢を強調した。
 有償運送の運行開始には現在、道路運送法の登録制が敷かれ、自治体が主宰し、地方運輸局やタクシー事業者・運転者、住民などが参加する「運営協議会」の合意を経て最終的に運輸支局が判断する仕組みになっている。国交省では登録制をはじめ運営協などの制度上の枠組みは変えず、市町村を対象に“手挙げ方式”を導入し、任意の自治体に最終権限を移す考えだ。全国知事会などが了解し、政府全体の議論がまとまれば、早ければ来年の通常国会に道運法の一部改正案を提出する方針。他の分野の進展次第で“地域主権改革関連一括法”に組み込まれる可能性がある。
 自己仕分けは「地域主権戦略大綱」(6月22日閣議決定)に基づく。地域主権戦略会議(議長=菅直人首相)が各省に対し、出先機関の「原則廃止・抜本改革」を旗印に8月末までに“原案”を報告するよう求めていた。同会議は月内にも開かれ「アクションプラン」の策定や法案づくりなどの作業を本格化させる。
 国交省は自己仕分けで運輸局について「金国一律の安全基準・監査などを通じ、国民の生命・身体の安全を確保している唯一の現場執行機関。自治体との二重行政に当たらない。重大事故の発生時に全国ネットワークを活用し、類似事案の防止などを迅速・効率的に行うことが必要」と意義を唱えた。バス・タクシーの許認可権限の是非には「事業の安全確保、広域性、基準策定・執行の一体的実施などの観点から運用に地域差はあるべきでなく、自治体への移管は適当でない」とし、関係補助金の審査、車両登録、車検・整備などについても「国が行うことが適当」と位置づけた。
 一方で「自治体の移管要望の多くは地域住民交通と地域観光」ととらえ、有償運送などを抽出し「地域のニーズや創意工夫が生かせる分野は基本的に地域に任せていく」と提起した。」

B『《国交省通知》「無償」運送の範囲拡大/迎車回送分の燃料代、ファミサポ子ども送迎』(東京交通新聞2010.9.6)
道路運送法の適用外となる自家用車「無償」運送サービスの範囲が1日から広がった。国土交通省はNPOなどの移送ボランティアについて、乗客から金銭を受け取っても有償運送に該当しない対価(料金)の種類に迎車・回送分の燃料代を追加、市区町村のファミリー・サポート・センターによる有料の子どもの送迎も無償扱いにすることを決め、同日、地方運輸局に事務連絡(通知)を出した。自治体の「構造改革特区」提案を受け、地域を限らず全国一円の規制緩和措置として講じた。
 住民の移動を保障する「交通基本法」制定の動きや「地域主義戦略」を見据え、バス、タクシーなど公共交通事業者への支援を軸としつつ運行の担い手を広げた格好となった。特区案は埼玉県と佐賀県が3月に出していた。
 道運法の適用を受けない無償運送の基準に関しては、有償運送が国の登録制として法制化された2006年の同法改正時、「登録・許可を要しない運送の態様」(事務連絡)が制定されている。国交省は今回、この事務連絡を明確化する「細部取り扱い」をつくった。運送の対価は従来、ガソリン代と道路通行料、駐車場料金の実費に限られ、佐賀県は「車両償却費、保険料、迎車・回送の際のガソリン代まで含むべき。乗せる側の持ち出しが多い」と要望。同省はこのうち車庫などを発着点とする迎車・回送時の燃料に着目し、実際の運行に必要とされ、トリップメーター(走行距離計)などを用いて金銭的な水準の特定も可能と判断、無償運送の対価の対象に加えた。
 ファミサポは子どもの預かりや家事など子育てを援助する厚生労働省所管の会員制のシステム。全国に570ヵ所ほど設置され、社会福祉協議会やNPOが運営の委託を受けている。子どもの有償運送は道運法上認められていないが、国交省はファミサポの活動に限り、保育施設―自宅間など送迎部分のみの有料サービスのケースも含め無償運送として位置づけた。
 事務連絡では「ファミサポの送迎は保護者に代わって子どもの世話をする継続的・一連のサービスの一部。従属的な要素にすぎない」とした。同省は「送迎1時間700円といった例はあるが、有償性は低い。地域に根づき、総合的に子育てをサポートしている」(自動車交通局)とし、事実上、現状を追認した。
 埼玉県は「体調不良の園児や夜間の預かりがファミサポでできるようになり、自家用車使用のニーズは高い。対価を伴う有償の送迎でも道運法の適用除外とすべき」と求めていた。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)2010年度 各・運営協議会の動向の点検
 ・北摂ブロック運営協議会:(11月30日)     ・河北ブロック運営協議会:(12月15日)
 ・大阪市運営協議会:(12月中旬予定)      ・中部ブロック運営協議会:(2月上旬予定)
 ・泉州ブロック運営協議会:(2月予定)      ・枚方運営協議会:(?)
 ※運営協議会の公開化と議事録の作成・開示を!!

(2)9月度〜の「福祉有償運送・運転者認定講習会」(於:ウェルおおさか)の開催
 ◎ 9月13、14日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎10月25、26日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎11月15、16日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎12月13、14日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)

(3)福祉有償運送「運行管理者及びインストラクター研修」(於:A’ワーク創造館)の開催
 ◎10月30日(土)/日常生活支援ネット・関西STS連絡会「運行管理者&インストラクター研修」
 ◎11月25日(木)/日常生活支援ネット・関西STS連絡会「運行管理者&インストラクター研修」


■次回運営委員会:11月6日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所