第93回運営委員会
4月2日に「関西STS連絡会」第93回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。

■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:8団体)
_自立支援センターOSAKA(大阪市) _NPO法人 障害者生活支援センター「ステップ21」(茨木市)
_NPO法人「自立生活センターやお」(八尾市) _NPO法人「自立生活センターFREE」(吹田市)
_NPO法人「寝屋川市民たすけあいの会」(寝屋川市) _NPO法人 いばらき自立支援センター ぽぽんがぽん(茨木市))
_NPO法人「サポートセンターわかくさ」(大阪市) _い〜そらネットワーク(大阪市)


【議 案】

■ 資料関係:

@『《運営協検討会》審査項目の簡素化了承/「上乗せルール」も検証』(東京交通新聞2011.3.7)
「国土交通省の「自家用車有償旅客運送・運営協議会の合意形成のあり方検討会」(座長=秋山哲男)の第3回会合が2日開かれ、NPOなどボランティア有償運送サービスの登録申請に対し、運営協の審査項目を簡素化する方針が大筋了承された。次回は8日で、行政指導のあり方や議決方法など各論点の討議を続行する。
 審査項目の簡素化を通じ運営協を効率的に運営し、迅速な進行・合意を目指す。前回、国交省側が素案を提起していた。今回は具体的にガイドライン(通達)の項目を整理し、バス・タクシーの運行が困難で地域住民に移動サービスを提供する「必要性」の議論は「重要協議事項(法令事項)」に、「運送区域」と「対価」は「協議事項(省令事項)」に位置付け、重点化した。
 一方、身体障害の態様など「旅客の範囲」と「その他の措置」(使用車両の種類・数、運転者、損害賠償、運行・整備管理、事故時の連絡体制、苦情処理など)は個別の適用を運営協の場では取り上げず、運輸支局の事前チェックや第三者の知見を活用するとした。医師ら医療・保健・福祉などの専門家から助言を得ることや「判定委員会」の設置を一層奨励する。
 既存の通達類を浸透させながら、国の制度以外に地域が独自に定めている「上乗せ基準(ローカルルール)」の取り扱いなどをめぐり、運営協が適切に機能していない場合、運輸局・運輸支局が検証し、指導・是正するといった行政の主体的な役割についてもテーマに挙げられた。」

A『審査簡素化の議論不調/有償運送運営協合意形成検/移動ニーズを数量で把握』(東京交通新聞2011.3.14)
「国土交通省の「自家用車有償旅客運送・運営協議会の合意形成のあり方検討会」(座長・秋山哲男)の第4回会合が8日開かれ、ボランティア有償運送サービスの登録申請に対する運営協審査の効率化に向け、同省側が個別対策を提起した。NPO、タクシー双方のメンバーを中心に意見が相次ぎ、全体の議論はまとまらなかった。次回は23日で、最終の予定となっている。
 国交省は運営協審査項目の簡素化の一策として「旅客の範囲」で焦点となる移動制約者の判定について、市町村の「医療・保健・福祉専門職」の知見を活用した仕組みづくりを提案。厚生労働省と連名で通知を出して奨励し、運営協には判定結果の報告で足りるとした。「その他の措置」の運転者要件などに関しても、市町村と運輸支局の間で事前チェック体制を構築し、運営協の進行・合意をスムーズにする方同を示した。
 バス・タクシーの運行が困難で地域住民に移動サービスを提供する「必要性」の議論があらためて重視された。同省は「必要性の議論を十分行うことが出発点」との考えを周知し、現行のガイドライン(通達)や「福祉輸送のあり方調査委員会」(秋山委員長)報告書に基づく、移動ニーズを数量で把握する需要推計算式の活用を挙げた。
 意見交換では「ガイドラインなど、これまでの取り決めに沿って関係者がしっかり取り組めばいいのでは」などが出され、対策案に対し賛否の判断には至らなかった。」

B『交通基本法案、国会に提出』(東京交通新聞2011.3.14)
「交通基本法が8日閣議決定、国会に提出された。9日に一般質疑を開始した衆院国土交通委員会に諮られるが、先週段階で日程は組まれていない。成立の見通しや与野党修正協議の有無など不透明な状況下、国土交通省は法制定後に鉄道、バス、タクシー、船舶など交通施策の方針・目標を掲げる「交通基本計画」の策定準備に入った。
 法案は全2章28条。「移動権」保障の規定は見送られ、基本理念の柱として住民の需要を克足させる必要や交通機能の確保・向上がうたわれている。施策の総合的・計画的な推進に向け、国、地方自治体、交通事業者、住民など関係者の責務が明記されている。」

C『《東日本大震災》バス、タクシー、甚大な被害/宮城でタク水没800台/乗務員の安否確認続く』(東京交通新聞2011.3.21)
「3月11日に発生した東日本大震災は、バス・タクシー業界にも社屋・車両の損壊や交通マヒなど甚大な被害をもたらした。国土交通省の速報によると、宮城県内のタクシー210社・4100台のうち約50社・800台強が津波に遭い水没、太平洋沿岸一帯で乗務員の安否確認が続いている。仙台市中心部のタクシーはライフラインが徐々に復旧し、LPガス燃料の優先供給も始まった。バスネットワークは主要路線で再開され、代替輸送など被災地住民の救援活動は本格化する見通し。首都圏では鉄道の不通・運行本数減の影響で通勤客がタクシーを求める姿が目立っている。余震が続く中、原子力発電所の放射能漏れや計画停電も伴った空前の危機に、地域の足を守る公共交通の真価が今まさに試されることになる。
公共交通の真価試される
 仙台市内では16日ごろから停電が収まり、LPガスも入手できるようになり、タクシーの稼働はやや回復してきた。報道関係者や公務の送迎が多い。ただ、若林区沿岸部の事業所が壊滅的になっており、従業員と家族の安否を含め被害の全容はまだ明らかになっていない。自社の仙台タクシーグループ(若林区)では車両1台が所在不明、十数人の乗務員と連絡が取れずにいる。本社に200bのところまで津波が押し寄せたという。終電や終バスが早まっているため夜間輸送を重点的に担っている。介護・子育てサービスを手がけるフタバタクシー(宮城野区)では車両・施設の損傷で済んだ。及川孝社長は「福祉車はガソリンがほとんどで、行き渡っていない。透析患者の送迎を優先しているところ」と奮闘している様子だ。
 国交省は大晶章宏国交相をヘッドに「緊急災害対策本部」を設置、1日1〜3回のペースで所管全分野にわたり情報を把握、対策を協議している。バス・タクシーに対し、これまで北海道・東北・関東の海岸線を走る事業者に運行の自粛を要請。被災地の燃料不足の解消と高速バスの運行再開に道筋をつけた。福島・原発周辺の住民避難や岩手などの避難所支援に本格的に乗り出した。
 東京都内では地震発生の11日、鉄道網の不通で帰宅手段を失った通勤・通学客がタクシーを求め、翌朝にかけ空車車両が街から消えた。成田、羽田両空港では客が施設内に取り残され、国交省の配車依頼を受け、日本交通や日立自動車などが応じた。臨海方面の営業所では液状化現象が起き、車庫が使用不能になるなど支障を来たした。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)東日本大震災で深刻な被害を受けている  移動送迎実施団体への緊急支援募金にご協力を!!
 未曾有の東日本大震災に被災された多くの方々に、心を込めてお見舞いを申し上げます。被災地からの情報が入るにしたがい、日一日と目を覆うばかりの深刻な状況が明らかになってまいります。
 “誰もが自由に移動できる地域社会を”そして“活きいきとした移動送迎支援活動の発展”を願う私どものネットワークにも、刻々と被災地の移動制約者の皆さんの現状、そして移動送迎支援活動を取り組んでこられた団体の被災状況が……。
 関西STS連絡会としても、被災地で苦悶しておられる被災者、被災団体への可能な限りの支援の取り組みをと、ここに皆様方にご提案させていただく次第です。
 時あたかも、移動サービスネットみやぎや、ウィラブ北茨城、やまがた福祉移動サービスネット、秋田ボランティア協会などによる現地での被災状況、障がい者、高齢者、難病患者さんなどへの医療機関への搬送の取り組みなどの様子が報告されいます。
 私たちも、地域におけるそれぞれの移動送迎支援活動を通して大切にしてきたネットワークを糧に、全国移動ネットと連携を取りながら、たとえ小さな力でも共同した取り組みを継続していければと考えているところです。
 まず第一弾の取り組みとして、“支援募金”を全国移動ネットと共同で開始します。ぜひとも、温かいご協力を!!

【共同提案】
■関西STS連絡会
(担当:柿久保浩次、榎薗晴美)
〒556-0012 大阪市浪速区敷津東3丁目6番10号
TEL/FAX:06−4396−9189 E-mail:k-sts@e-sora.net

■NPO法人 全国移動サービスネットワーク(略称:全国移動ネット)(担当理事:鬼塚正徳、柿久保浩次)
〒156-0055  東京都世田谷区船橋1丁目1番2号 山崎ビル204号
TEL:03−3706−0626 FAX:03−3706−0661 E-mail:info@zenkoku-ido.net

 この“支援募金”は、移動制約者への貴重な移動送迎支援サービスに取り組んでこられ、今回の東日本大震災で被災された多くの団体の、一日も早い移動送迎活動への復帰を願う支援募金として、全国移動ネットと共同でおこなうものです。(被災地の現況や、取り組みの報告は、随時おこなってまいります。)
【振込み先】
郵便振替: 加入者名:関西STS連絡会 口座番号:00950−9−160204

※通信欄に、必ず「被災団体支援募金」と明記ください。
※領収書は、入金時の振込受領書のみで、ご了承ください。

(2)4月度〜の「運転者認定講習会」「運行管理者及びインストラクター研修」の開催
 ◎4月11、12日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎5月 9、10日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎6月20、21日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)


■次回運営委員会:5月7日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所