第94回運営委員会
5月7日に「関西STS連絡会」第94回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。

■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:8団体)
_自立支援センターOSAKA(大阪市) _NPO法人 障害者生活支援センター「ステップ21」(茨木市)
_NPO法人「自立生活センターやお」(八尾市) _NPO法人「寝屋川市民たすけあいの会」(寝屋川市)
_つばさ介護サービス(大阪市) _NPO法人 いばらき自立支援センター ぽぽんがぽん(茨木市))
_い〜そらネットワーク(大阪市) /_大阪大学・交通システム学領域(大阪市)


【議 案】

■ 資料関係:

@『《有償運送運営協合意形成検》専門職の助言得て個別審査を簡素化/「必要性」の議論重視』(東京交通新聞2011.5.9)
「国土交通省の「自家用車有償旅客運送・運営協議会の合意形成のあり方検討会」(座長=秋山哲男日本福祉のまちづくり学会副会長)の最終会合が4月27日開かれ、ボランティア有償運送サービス登録申請の審査の効率化を軸とした運営協制度見直し案を了承した。「旅客の範囲」で焦点となる移動制約者の判定に市町村の「医療・保険・福祉専門職」の助言を活用し、個別審査を簡素化する。一方で有償運送自体の「必要性」をめぐっては、タクシー・バスの運行の現状をとらえた上で、移動ニーズの把握に数量データを用いるなどして議論を重点化する方針が掲げられた。
 ガイドライン(通達)以外に運営協が地域独自で定めている「ローカルルール(上乗せ基準)」の取り扱いでは、運輸支局主導でチェックし、妥当性を判断していく仕組みが打ち出された。不適正な運営・協議があった場合、構成員や申請団体から申し出を受け付ける窓口を運輸支局に設けるほか、重要な運営協の座長らを集めた「判定会議」を運輸局に設置する考え方が出された。議決方法に関しては提起はなかった。
 検討会のまとめ・提書案は「交通基本法」に関する記述など一部加筆・修正を経て月内にも成文化される。ガイドラインを補完する形で順次、通達類がつくられる。検討会は1月に設置され、これまでNPO、タクシー双方の委員を中心に意見の相違が目立っていた。
 有償運送の開始・更新には、地域住民やタクシー業界労使などがメンバーとして入る運営協議会の了解が前提条件となっている。趣旨や役割を運営協の関係者が理解し合い、必要性の議論を深めることで、結果として会の迅速な進行・合意につながるとされた。
 有償運送の数は昨年9月末現在、福祉・過疎地で2414団体、1万4898台。登録制が導入された改正道路運送法施行直前の2006年9月末に比べ、238団体(10・9%)、1872台(14・4)増えている。」

A『有償運送運営協合意形成検/まとめ案概要』(東京交通新聞2011.5.9)
「1.運営協議会の役割と協議の趣旨
 ……略……
2.課題と改善策
(1)運営協議会の趣旨など構成員の理解向上
 ……略……
(2)自家用有償運送の数量的なデータ把握・判断
 ……略……
(3)「医療、保健、福祉専門職」の知見の活用
 ……略……
(4)「ローカルルール」の適時適切な見直し
 「運営協で定められた独自の基準に対する考え方」通達で、地域の移動制約者の状況、タクシーなど公共交通機関の整備状況を踏まえ、有償運送について十分検討され、合理的な理由に基づき合意されて設けられたローカルルール(関係法令・通達に定めがない運営協独自の基準)は、過度な制限を加えない限り排除されないとしている。一度定められたルールについて、前堤となる状況が変化しているのに長期間見直しせず、個別の事例に適用された取り扱いを一律のルールとするのは適当でない旨など国の考え方を全国ハイヤー・タクシー連合会、全国福祉輸送サービス協会に通知している。運輸支局は運営協を通じ再度周知し、市町村に合理性がないローカルルールの見直しを働きかけ、運営協で協議する。
(5)運営協議会の適正な運営
 運営協開催の申し出をしたにもかかわらず長期間開かれない場合や、合理的理由に基づかないローカルルールにより合意に至らない場合などの問題に対応するため、構成員と申請団体からの申し出を受ける窓ロを運輸支局に設ける。申し出があった場合、運輸支局は座長と関係者からヒアリングなどを実施し、事実関係を把握する。道路運送法の規定に照らし合理的でないと認められる場合は、是正のため関係者に積極的に働きかける必要がある。
 見直しがされないなどの場合、運輪局が検討し、運営協の構成員に再考を求める。管内の主要な座長らを委員とする「判定会議」などを設けることが望ましい。本省は全国的な見地から判断が必要な場合、関係者から意見を聞く場を随時開催することを検討すべき。」

B『「東日本大震災」災害支援だより』(全国移動ネット災害支援の会2011.4.30)
「【巻頭言】いま、試される市民の力(災害支援の会プロジェクト 代表・柿久保浩次)
 今回の震災で被災された方々に、心からお見舞いを申し上げます。震災当日から大変なことになったという思いが心を占めて、押しつぶされそうでした。
 阪神大震災の時の経験は持っていても、今回はそれを大きく上回っています。「これはいかん」と自分にできることを探し始め、関係者に声をかけて全国移動ネットの中に「災害支援の会プロジェクト」を発足させました。幸い被災地の当会の理事たちが無事で、また山本理事が東京から素早く被災地に足を運んで支援物資を届けてくれたことも、我々を元気づけてくれました。
 しかし1ヵ月を経た今でも被災地や避難場所で、多くの方々が「生活」とは言えない不自由な避難生活を強いられ苦しんでいます。我々一人ひとりができる小さなことを集めて、この人たちを支援することはできないでしょうか。今回の震災復旧は長期に渡ると言われていますが、この国の制度や支援体制を十分に機能させて、この方々を救えないでしょうか。
 市民の力が試されています。被災した方々に寄り添って考え、支援していきたいと思います。
【被災地から〜メッセージ、現地報告】
《from仙台》「活動への支援要請を」(移動サービスネットワークみやぎ/菅原ふじ子)
 石巻で活動している人たちへ活動拠点としてプレハブを提供している伊藤(寿)さんや、山口県、関西、東京から仙台に入って活動している全国移動ネットの仲間たち。私の知り合いから空室の提供があり、そこを拠点として動いていただける環境も整えつつあります。
 しかし、災害ボラセンや市町村などに聞いても、移動のニーズが見えてきていない、あるいは届いていないのも現実。移動の手伝いはもちろんのこと、荷物運びなどで手が足りず、手伝ってほしいことがありましたら、何なりと言ってください。全国の移動ネットの仲間たちにつなぎます。
《from北茨城》「北茨城震災情報番外編」(ウィラブ北茨城/高松志津夫)
 「うつくしまNPOネットワーク」(本部・郡山)は、いわき市公営の工業団地内印刷会社倉庫に本部機構を移し、全国からの物資をストック、避難所及び個人宅などに配達を行っている。福島県やいわき市の社協とは別の展開だ。いわき自立生活支援センターでは、政府発表とは別に独自で放射線量などを計測しているとのこと。利用者、スタッフ及びその家族全員が、「放射能レベルが危険域を超えると同時に、東京に避難できるように準備している」という話が印象的だった。いわき市植田町に本部を置く民間ボラセン「いわき市勿来地区ボランティアセンター」では、民間ボラセンの活気・目の輝きは違うと感じて、見ていたこちらも意を強くした。
 今後は当会も、北茨城市の避難所から公営団体に移った被災家族の支援と同時に、隣のいわき市の支援に可能なかぎり関わっていきたい。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)5月度〜の「運転者認定講習会」の開催
 ◎5月 9、10日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎5月11、12日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(広島県三原市)
 ◎6月20、21日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎7月11、12日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎8月29、30日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)


■次回運営委員会:6月4日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所