東大阪市人権尊重のまちづくり条例
(2004年7月1日施行)

 私たちは、すべての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念及びすべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等であるとする世界人権宣言の理念にのっとり、一人一人の人権が尊重されるまちづくりに努めてきた。
 しかしながら、人種、民族、信条、性別、社会的身分、門地、障害があること等により、今なお人権が侵害されている現実があり、近年、社会状況の変化等により、人権にかかわる新たな課題が生じてきている。
 本市は、総合計画において、「人間尊重に根ざした市民都市の創造」を基本理念として掲げるとともに、差別は許されないものであることを確認し、すべての人が人間としての尊厳を侵されることなく、誇りと希望をもって心豊かに生活できるまちづくりを目指している。
 私たち一人一人が権利を行使するに当たっては、自らが社会の構成員としての責任を自覚し、他者の人権を尊重することが求められている。
 私たちは、人権尊重のまちづくりを推進するため、市と市民が協働して、たゆまぬ努力を傾けることを決意し、この条例を制定する。

(目的)
第1条 この条例は、人権尊重のまちづくりの推進について、市の責務及び市民の役割を明らかにするとともに、人権意識の高揚を図るための施策及び人権擁護に資する施策(以下「人権施策」という。)の推進に関し必要な事項を定め、もって人権が尊重される豊かなまちの実現を図ることを目的とする。

(市の責務)
第2条 市は、前条の目的を達成するため、人権尊重の視点に立ってあらゆる施策を実施するとともに、人権施策を総合的かつ計画的に推進する責務を有する。

(市民の役割)
第3条 市民は、あらゆる生活の場において、互いに人権を尊重するとともに、人権尊重のまちづくりの推進に積極的な役割を果たすものとする。

(推進体制の充実)
第4条 市は、人権尊重のまちづくりを推進するため、国、大阪府、関係諸団体等との連携を図り、推進体制の充実に努めるものとする。

(東大阪市人権尊重のまちづくり審議会)
第5条 本市に、東大阪市人権尊重のまちづくり審議会(以下「審議会」という。)を置く。
 2 審議会は、市長の諮問に応じ、人権尊重のまちづくりに関する重要事項を審議する。
 3 審議会は、前項に規定する事項に関し、市長に意見を述べることができる。
 4 審議会の会議は、市長が規則で定める場合を除いて公開とする。
 5 審議会は、委員20人以内で組織する。
 6 委員は、学識経験のある者その他市長が適当と認める者のうちから、市長が委嘱する。
 7 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
 8 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、市長が定める。

附 則
 この条例は、公布の日から施行する。ただし、第5条の規定は、市長が規則で定める日から施行する。