《書籍案内》
移動送迎サービス
『運転協力者研修
テキスト』
(A4版108ページ/1000円
第15刷.2016.1発行)
◎執筆編集・発行:
関西STS連絡会/
/特別非営利活動法人
移動送迎支援活動
情報センター
●問い合せ先●
関西STS連絡会
大阪市浪速区敷津東
3-6-10
TEL/FAX 06-4396-9189
Email:stsosaka@gmail.com
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1996年頃から関西地域でも移動・移送の支援を行うグループが少しずつ活動を始めていたが、 まだまだ活動の中身、運営・資金も、情報も連絡関係はほとんどない状態でした。
1998年から支援グループや個人、STサービス団体に呼びかけて2ヵ月に1回程度の勉強会・交流会を行い、 主都圏との取り組みの違いや活動内容について学習する中で、ネットワークの必要性、法律、運営、資金等に関して、
12回の交流会がもたれました。そうした積み上げの結果、関西でもネットワークを設立することになったのです。 ネットワークの第一歩として、情報交換や交流を目的にSTサービスのセミナーを開催することなどが話し合われてきました。
1999年3月、第1回「移動支援サービス活動」セミナーを開催しました。このセミナーは、STサービスの認知や普及についてのアピール、 知識の向上などが目的でした。
東京都立大学大学院工学研究科の秋山哲男教授によるヨーロッパや東京の事例紹介、 近畿大学理工学部土木工学科都市交通工学研究室の三星昭宏教授による『STサービスのあり方』についての講演、
STサービス利用者による講演などが行われました。
2000年3月には、第2回のセミナーを開催し、東京ボランティア・市民活動センターの安藤雄太氏による利用者の 現状と支援団体の連携についての講演、日本財団の青柳光昌氏によるSTサービスに対する日本財団の考え方や支援方法等についての講演が行われました。
第2回は、前回の学術的な内容から、より実務的な内容とし、ネットワーク結成への機運を盛り上げました。
2001年2月、第3回のセミナーを開催しました。近畿大学理工学部土木工学科都市交通工学研究室の三星昭宏教授による交通バリアフリー法についての講演、
大阪市高齢福祉課長による大阪市の高齢福祉に関する考え方についての講演が行われ、前年に交通バリアフリー法や介護保険法といった、 STサービスに関わりの深い法律が施行されたことから、それに関連したセミナーでした。
これらのセミナーの間、勉強会は新たなメンバーを加えながら、関西STS連絡会設立のための準備会として、セミナーの主催と話し合いを続け、 関西STS連絡会の設立を準備していきました。
三星 昭宏 |
近畿大学理工学部土木工学科教授 |
国井 由紀子 |
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松尾 浩樹 |
大阪ボランティア情報センタ− |
香川 直博 |
近畿大学理工学部土木工学科大学院 |
白岩 高子 |
ライフパ−トナ−のぞみ |
浅野 真 |
NPO法人 せかんど |
樋渡 和敬 |
自立生活センタ− やお |
加賀 卓哉 |
近畿大学理工学部土木工学科大学院 |
今井 清行 |
地域生活支援センタ− ナイスネット |
徳宮 英樹 |
楽々移送サ−ビス |
上田 隆志 |
福祉機器販売潟−ダ代表 |
小西 辰郎 |
自立生活センタ− おおさかひがし |
柿久保 浩次 |
日常生活支援ネットワ−ク |
山田 裕子 |
大阪NPOセンタ− |
井上 憲一 |
自立支援センタ−OSAKA |
山下 智子 |
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田村 幸二 |
い−そらネットワ−ク |
2001年11月、第4回のセミナーを開催し、財団法人運輸政策研究機構の和平好弘氏により、 国土交通省の考えやSTサービスの将来などについての講演、日本財団の青柳氏を交えてのシンポジウムが開催しました。
セミナーの後、関西STS連絡会の設立総会を開催し、総会では連絡会設立の趣意文の読み上げと承認が行われ、晴れて関西STS連絡会が正式に発足しました。
私達は、車いすを利用している人や歩行困難な障害者・高齢者が車いすのままで乗ることが出来るリフト付き福祉車両等を運行している 「移動・送迎支援サービス」実施団体と支援協力者、利用者の関係者です。
高齢化が進むわが国において、障害者及び高齢者の外出制約者の方々は、人口に占める割合が急速に拡大し、「移動・送迎支援サービス」に関するニーズも増えてきています。
2000年11月、交通バリアフリー法〈高齢者・障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律〉が施行され、その付帯決議の中ではSTSの導入に努めることが盛り込まれており、交通機関においてすべての人が安心して快適に移動できる環境づくりとして、交通バリアフリー化が取り組まれています。
この「移動」の問題を考えたとき、問題を克服する手段として、パブリック(公共交通機関)、スペシャル(民間サービス)、パーソナル(個人)と 大別すれば三つの手段をつかうことが有効とされています。
移動が困難な人々の支援を車いすごと乗れる車両で行う「STサービス」は、ボランティアやNPO法人等の市民活動団体により、各地で実施されています。
しかし、その位置付けはまだ弱いものにとどまっています。 その一方で最近では自治体や企業による活動も積極的な取り組みが始まっていることから、ボランティアやNPO法人の役割は、今大きく問われています。
私達は、移動・送迎支援活動を行っているグループや団体、個人の情報交換・研修・調査・研究等の交流活動を行い、 支援活動団体の力を付けていき、障害者や高齢者が自由に移動して生活を豊かにするそんな社会を実現するために活動していきたいと考えております。 |
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